DVDドライブのお手軽クリーニング
ディスク再生にはドライブが必要!
DVDディスクは大切な思い出を鮮やかなまま保存することができる、すぐれた記録媒体の一つです。
しかし、そのディスクに記録された情報を読み込み再生する機器、いわゆるDVDドライブがなければ、そのディスクもただの丸いキラキラしたプラスチックの板に過ぎません。DVDドライブが正常にその機能を発揮しなければ、思い出の再生もできないのです。
ここでは、ドライブにはどういった不調の症状が起こる可能性があるのか、その原因は何か、さらにはその症状改善のための方法をお知らせしていきます。
このような症状が出たらドライブに原因あり!
久しぶりに古い映画が観たくなり、自分のDVDコレクションの中から引っ張り出して、DVDプレイヤーに入れた。ところが、動作音がするので動いてはいるようだが、一向に映像が始まる気配がない……そんな経験はありませんか?
ディスクを挿入しても「ピー」とか「キュルキュル」とかいうような変な音がするばかりで、なかなか映らないまたは映ることは映るがすぐ停止してしまう、などということがたまにあります。そのような場合は、まずディスクを取り出してディスクそのものに不具合がないかの確認をしましょう。
そのディスクに傷があったり、品質が悪いもしくは劣化しているというようなディスク自体の原因でない限り、DVDプレイヤーなどのドライブ本体に原因があることが多いのです。
不調が起こる原因とは?
ドライブに不調が起こった場合、多くは「ピックアップレンズの汚れ」が原因と考えられます。
「ピックアップレンズ」とは「光ピックアップ」「工学ピックアップ」などとも呼ばれ、CDやDVDなどの光ディスクにレーザー光を照射し、データを記録したり読み取ったりするレンズのことです。いわば、ドライブの心臓ともいえる部分です。
この部分に汚れがついていると、レーザー光をあてていても汚れが妨げとなり、映像の乱れ、ノイズ、音飛びなどのエラーが生じやすくなります。
レンズは完全密閉状態に置かれているわけではありませんので、どうしても汚れが付いてしまいます。
ストレスなくドライブを利用するためには、定期的なクリーニングが欠かせません。
クリーニング方法
では、ピックアップレンズの汚れをどうやって落とせば良いのでしょうか。ここでは、自分でできるクリーニング方法をいくつか紹介していきます。
ドライブクリーナーディスク
最も手っ取り早いのは、市販のドライブクリーナーディスクを使用する方法です。
見た目はDVDディスクと同じ円盤型で、ドライブに挿入し回転させて使います。
ドライブクリーナーには、ポピュラーなものとして「ブラシ式」があります。読み込み書き込みが可能な普通のディスクとは違って、このクリーニングディスクの裏面には小さなブラシが取り付けられています。このブラシを動かすことで、ピックアップレンズを磨き、埃などの汚れを取るという構造になっています。
さらにこの「ブラシ式」には「乾式」と「湿式」の2種類があります。「乾式」は乾いたブラシで磨くタイプ、「湿式」は専用のクリーニング溶液を付けて磨くタイプのものです。「湿式」クリーナーにはクリーニングディスクの他、専用のクリーニング溶液が付いています。指定されている場所にクリーナー溶液を少し付け、そのままドライブに挿入すればセッティング完了です。
いずれのクリーナーを使用しても、クリーニングに要する時間はそれほど長くありません。クリーナーによって差はありますが、たいては10~30秒ほどで1回のクリーニングは終了します。不具合が解消されない場合は、クリーニングを何回か繰り返してみるとよいでしょう。
「ノンブラシ・空力式」のクリーナー
細かい穴の空いたディスクで風を起こし埃や汚れを吹き飛ばす「ノンブラシ・空力式」のクリーナーもあります。
こちらはレンズに直接触れることはありませんので、クリーニングによってレンズに傷がついてしまうというリスクを極力減らすことができます。
また、半永久的に使用できるため、ブラシ式クリーナーが通常50回程度しか使用できないのに比べればとても経済的です。ただし、それだけにブラシ方式クリーナーよりも値段が高めになります。
自分でできるクリーニング方法
市販のクリーナーを利用するのに比べて、少々リスクは高くなりますが、自分でドライブを分解し、綿棒などでレンズをクリーニングするという方法もあります。
こちらの方法は、ドライブの構造を熟知した上で、かつ細心の注意を払って行う必要があります。下手をするとレンズに取り返しのつかないダメージを与えてしまうかもしれませんので、あまりお勧めはしません。
市販のクリーナーを用いても、不具合が解消されない場合は、専門業者に修理を依頼するのが賢明でしょう。
あなたのメンテが寿命を延ばす!
DVDドライブは精密機器です。適切なメンテナンスが必要です。いつでも好きな時に大好きな映画を観たり、大切な思い出を再生したりできるように、定期的なドライブクリーニングを心掛けましょう。